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評価:
松本 次郎
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観る映画も,興味の方向も,普通考えてる事も混沌としているのにキレイな色のテンプレートが好きな私です。矛盾してる?かな。まあ人は誰しも矛盾してるものなのでしょう・・ということで。
映画「フリージア」が思った以上に面白かったので、原作の漫画を読んでいます。
これがまた・・面白いんですよね。
久しぶりにググッと心が無理やり動かされる場面があります。
原作の『フリージア』は、月刊IKKIに連載中の松本次郎による漫画作品。2001年に連載開始、2007年10月現在第9集まで単行本が出ている。(ウィキより)
あらすじは映画とかぶりますが・・
<あらすじ>法に従って「敵討ち」が認められるようになった戦時下の日本。多くの場合、敵討ちは当事者同士ではなく「敵討ち執行代理人」と「警護人」によって行われていた。擬態のごとく他人の意識から身を隠す能力を持つ叶ヒロシは、そんな執行代理人の一人。現実と幻想の合間を行き来する彼は、淡々と任務をこなす一方で自らの過去を探り続けていた…。
映画で描ききれなかった主人公ヒロシの壊れっぷりや、周囲の人と関わるうちに変化を見せる様子など、とても興味深い・・。
人を殺す事に何も感じなかったヒロシは実は自分なりの法則にしたがって「相手の望む事をしようとしている」んだな、と。それは人の気持ちがつかめないせいでもあるんでしょうか?いつも「空気が読めない彼」は人の気持ちは分からないが相手の反応などから(空気がおかしいのを)読み取れるので、とりあえず「相手のして欲しい事」をして(かなりの確率でその読みははずれてます)何とかしのいで「自分がおかしいのではない」と精神の均衡をたもっているのかもしれません。
人との関わりにおいてはやはり「相手の気持ちが分かる」というのはある程度必須ですからね。要領良ければこんな事わけないことなんでしょうが、苦手な者にとってはこんな難しい事を繰り返して生きていくのも生き地獄、そんな思いするくらいなら人と関わらないほうがマシっていう人は多いのかもしれない・・。
この漫画ではヒロシの過去には何か秘密があるようで(まだ全巻読んでません)この辺の展開がワクワクします。というよりヒロシの再生がメインの漫画なので・・。でも、再生するかどうか???いや、再生して欲しい。