今週は我慢していた映画を解禁したので、たくさん観ました。「オペラ座の怪人」「アメリカン・サイコ」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「ホーンテッド」「ムーランルージュ」「ウォルターー少年と、夏の休日」その中から。
「アメリカン・サイコ」80年代後半のNYに暮らす裕福な27歳のパトリック・ベイトマン「クリスチャン・ベール」はまさにヤッピーの定義そのもののような人物。ヤッピーとは30代前後で、高学歴で高収入もあるが自己中心的で、どちらかと言うと軽蔑的に用いられる言葉。主人公は自らの薄っぺらい生活と心の中の深い闇の中で、抑えられない殺人衝動にもがき苦しんでいる。(レビューより)
この男は気持ち悪かった〜。
名の知れた高級マンションに住みランチ、ディナーのお店選びに余念がない友人達、自分の作った名刺を見せ合い格付けしあう、ブランドと見栄の世界。
彼は会社に行っているものの音楽を聴いている場面しかないのでたぶん仕事はないのでしょう、父親の会社なのに父親は1度も出てこない。
そんな中で彼が好きなのは音楽とレンタルビデオのようですが、付き合っている友達や彼女には言えない、言えないというより元から誰も彼の言う事など聞いていない。
彼はきっと冷たい家庭の中で音楽とビデオを趣味に生きてきて、心は成長しないまま。
人間関係を深めた事も無いのでその術も知らない。物や人の価値のはかり方も分からない(見本となる人にも会わなかったから)のでブランドや肩書きでしかはかれない。
昼のうわべだけ形・見かけだけにこだわる生活に耐えられなくなったようにそのストレスが夜の殺人へと向かっていきます。
無感覚で壊れてしまっているのに誰も気付かないし気付いても(誰かが死体を処理しているんですから)助けない。地獄にいる事に彼自身が気付くより無感覚でいる方がいい。壊れた人間が出来ていく過程を見た気がします。
しかし彼以外はそれほど自分たちの生活が苦になっていない様子。その中で彼を殺人に向かわせたのは何でしょう?そしてこれから彼はどうなっていくのか?「
クリスチャン・ベール」が上手いので心情が観ている側に迫ってます。
後日、最後のオチは2通りの解釈が出来る、という事を知りました。チョット調べたら原作では○○○・・。思い込みって怖い。まだまだですね〜私。(観てみてその人なりの理解でいいとは思うのですが。) ←クリックすると原作を読んでの感想へ