サスペンス と言うより ヒューマン・ドラマかも。
製作年度 1995年
監督 テイラー・ハックフォード
出演 キャシー・ベイツ 、ジェニファー・ジェイソン・リー 、ジュディ・パーフィット 、クリストファー・プラマー
解説: S・キング原作のミステリー映画。アメリカ・メイン州の小さな島にある、富豪未亡人の邸。そこで郵便配達人が見たものは、血だらけで横たわる女主人の頭上に、のし棒を手に呆然と立ち尽くす家政婦ドロレスの姿だった……。無実を主張しながらも、事件の詳細には黙秘を通すドロレス。彼女には20年前、夫殺しの容疑で不起訴になった過去があった。数年ぶりに帰郷した娘セリーナにも堅く口を閉ざすドロレス。その全ての真相は、20年前の日食の日に隠されていた……。主人公役はキング自身が彼女を想定して執筆したというキャシー・ベイツ。 (allcinema ONLINE)
珍しく原作を読んでいません。が、キングの小説にはDVをしたダンナを懲らしめる作品がありますね。キングは虐げられた女性の気持ちがどうしてこうまで分かるのでしょうか?
無学で粗野、乱暴な言葉を吐き、石のように心を閉ざしてしまった女性 をキャシー・ベイツがさすがの上手さで演じています。
彼女が年取って体も不自由な老女を階段から突き落としたらしいシーンからはじまり、その連絡が長い間連絡も取っていなかった娘へと送られる。不自然なほど厚い壁がある2人の親娘はいかにも訳あり・・。
娘がたくさんの薬に頼りながらの都会の生活で過去と決別しようと苦しむのには訳があり、憎しみの中に母親への愛があった。しかし過去を掘り返すと嫌な事まで浮かび上がるのが怖かった・・という事なのか。
さらに老女殺しの嫌疑がかけられた母親には老女との関係で言えない秘密があり、そのために謎めいた怪しい容疑者と人から(娘からも)見られます。
母親はしっかり者なのに時代や環境、ダンナ運のなさで、傷つけられ耐える人生だった。強い女性なのでしょうね。「悪態をつくのが人生のよすが」・・ ハングリーな所がないと人は強くなれないのかもしれません。
辛くとも親娘が過去と向き合い、決着を付けたのは良い事だったのでしょう。「恐怖はいつも家族の中にある」でしたっけ?家族の中にある悪意は罪深いです。